近年ICT技術の発展やロボット技術の進歩により放射線治療技術が大きく変化しました。放射線による癌治療の成績は外科治療に較べ同等、若しくは癌の種類によってはそれ以上の治療成績をおさめるようになりました。加えてQOL(quality of life)の向上も注目を受けるようになっています。米国においては癌患者の70%が最初に受ける治療として放射線治療を選択しています。
また、水素や炭素等の原子核を利用した陽子線治療・重粒子線治療も普及し今まで放射線治療の対象とならなかった癌も治療できるようになりました。
これらの高度な治療には放射線治療専門医の知識と技術が必要ですが、専門医は全国で約1,200人(2017年 日本医学放射線学会資料)しかおりません。このため多くの患者さんが高度な治療を享受できることを目指し、2006年から遠隔放射線治療支援事業を開始しました。現在までの延べ治療支援件数は約13,000件です。
これからも多忙を極める診療現場を支援し、多くの患者さんが安心して治療を受けられることを目指して遠隔放射線治療支援事業を継続・発展してまいります。
連携医療機関数 | 4箇所 |
放射線治療医師数 | 10名 |
1ヶ月の治療支援件数 | 約90件 |